ご家族の方へ

ご家族からのご相談が、アルコール依存症回復の第一歩です。

もっと早く専門医療機関の存在に気付いていれば、悩みも少なかったのに…。

これは、当院に相談に来られたご家族の皆さんからよくお聞きする言葉。
実は、家族のお酒の問題に悩んでいる方はたくさんいらっしゃいます。
ご本人の受診が難しいとお考えなら、ぜひ一度ご家族の方が相談にお越しください。
受診への働きかけからサポートします。

飲酒を止めさせるために、こんなことをしていませんか？

飲ませないために、
お酒を捨てたり隠したりした。

酩酊中に説得したり、
断酒の約束を取り付けた。

ご本人が起こした不始末を
代わりに解決した。

アルコール依存症患者の方々は、ご自分の意思で飲酒をコントロールすることができません。
それだけに、説得や約束をしても意味がないのです。
決してご本人が不誠実な態度を取っているのではないと理解しましょう。

飲酒を止めさせることができず、こんな気持ちになっていませんか？

家族が困っているのにお酒が
やめられないなんて、意思が弱すぎる。

近所の人や職場の人に知られると、
みっともない。

一生懸命断酒のサポートをしているのに、
どうして裏切るの？

これらの感情は、アルコール依存症の回復にとって逆効果。
ご家族の理解がなければ、症状の悪化もありえるのです。
病を正しく理解するためにも、ご家族の負担を軽減するためにも、まずは相談にお越しください。

アルコール依存症から回復するため、ご家族にしていただきたいこと。

・アルコール依存症を正しく理解する。
・飲酒のコントロールはできないと認識する。
・起こした不始末は、ご本人に解決させる。
・一人で抱え込まず、周囲に助けを求める。

アルコール依存症は、病気の一種。起こした不始末は、ご本人の怠慢ではありません。
それだけに、回復に導くようご本人との付き合い方を変えていく必要があります。
まずは、ご本人との関係を見つめ直してみましょう。

新生会病院では、ご家族の方に向けたプログラムもご用意しています。
その内容は、
（1）アルコール依存症の正しい知識を身に付ける。
（2）ご家族の皆さんが患者様とどのように向き合うべきなのかを一緒に考える。
（3）ご家族自身の生活をサポートする。
一人で抱え込まず、まずは気軽にご相談ください。
また、アルコール依存症は、自覚しにくい病気だけに受診を拒む患者様も珍しくありません。当院では、効果的に受診を働きかけるためのご支援も行っています。